最近よく聞く「CBD」って何?成分と効果まとめ
現在、アメリカやヨーロッパなど世界中で注目されている天然成分、CBDをご存知ですか?
鎮痛作用や抗炎症作用を持ち、不眠症も改善されると言われており、他にも様々な慢性疾患に効果があると期待されている成分です。
ハリウッド俳優のモーガン・フリーマン、女優・歌手のマンディ・ムーア、スーパーモデルのアレッサンドラ・アンブロジオ等、他にも多くのハリウッドセレブやモデル、スポーツ選手がCBD配合商品を愛用していることで知られています。
CBD(カンナビジオール)とは?
CBD(カンナビジオール)は、アサに含まれるカンナビノイドの一つです。
カンナビノイドとはアサに含まれる成分の総称で、その成分は約85種類あると言われています。
現在、アサは神社のしめ縄や洋服に加え、住宅建材や自動車部品にも使用されており、アサの実は七味唐辛子に含まれています。
第二次世界大戦前までは日本でも栽培され、畳の表張りに使用されていたほど日本人にとって身近な植物でした。
代表的なアサの成分として、
- ①THC(テトラヒドロカンナビノール)
- ②CBD(カンナビジオール)
の2つが挙げられます。
①THC
アサに含まれる成分で、日本の大麻取締法で厳しく使用が禁じられているマリファナの主成分です。アサの花穂や葉の部分に多く含まれています。依存性や多幸感、興奮などの向精神作用があります。
②CBD
THCと同じくアサに含まれる成分ですが、THCとは構造式が異なり向精神作用はありません。国内で販売されているCBD配合のオイルや食品、スキンケア製品は洋服に使われている産業用大麻の種と茎から抽出した成分で作られています。
現行の日本の大麻取締法ではアサの種と茎から抽出したCBDを使用し商品加工することは違法ではありません。
人間の脳内で「マリファナ」が作られている!?
1980年代から90年代にかけて、人間の脳内で脳内マリファナ(=内因性カンナビノイド)と呼ばれる【アナンダミド】【2-AG】という物質が作られていることが分かりました。 内因性カンナビノイドは脂質とタンパク質から成る細胞膜から作られる物質です。
また、ほぼ同時期に神経細胞に多く存在する【CB1】、免疫細胞に多く存在する【CB2】というカンナビノイドレセプター(受容体)も発見されました。 この内因性カンナビノイドとレセプターは私たちの身体の全身に分布しています。
エンド・カンナビノイド・システム(ECS)
人間の体内に元来備わっている、生きていく上で必要な身体調節機能(食欲、免疫、感情、運動、認知、記憶等)のことを言います。 内因性カンナビノイド【アナンダミド】【2-AG】、レセプター【CB1】【CB2】で構成されており、全身に張り巡らされています。
【アナンダミド】【2-AG】は脂質とタンパク質から成る細胞膜から作られていると先に述べましたが、これらはレセプターを通して効果を発揮します。しかし、細胞膜が老化やストレスにより劣化すると内因性カンナビノイドは徐々に作られなくなっていきます。
すると、結果的にECSが弱まってしまうので【カンナビノイド欠乏症】になります。この欠乏状態が様々な疾患を引き起こすと言われているのです。
CBDはCB2レセプターと親和性が高く、免疫・抗炎症、抗酸化作用を高める機能があります。さらに、内因性カンナビノイドを分解してしまう酵素を阻害する働きがあるのでECS全体の働きを向上させる機能もあります。(※THCにこの機能はありません。)
WADA(世界アンチ・ドーピング機関)は2018年にCBDを禁止物質から除外しています。
世界保健機関(WHO)もてんかん治療に効果的で他の疾患にも有用な治療法となり得る可能性があると公式に発表しており、CBDによる乱用・依存性の心配もないと公表しています。
人間の体内に元来存在している内因性カンナビノイドとレセプター、そしてECS。
CBDはこれらの不調を正す働きを持ち、現在では数多くの研究や実験により様々な疾患が改善する可能性があると発表されています。